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プレジデントNEXT (vol.10) からわかる「インバウンド」の今後

プレジデントNEXT (vol.10) からわかる「インバウンド」の今後

プレジレントNEXT vol.10ロンドンを拠点としているバーチャルスタッフ JPですが、実はわたくし宮地、昨年の年末より日本に滞在中です。

久しぶりに東京の本屋をのぞいてみると、2016年予想特集の雑誌が数多く並んでいました。その中でも特に興味を引かれたのが、

プレジデントNEXT vol.10 のマンガ版 2016年「総予測」です。

 

今年の日本の5大重要テーマの一つとしてインバウンドが取り上げられていました。今回のブログでは、こちらの読後感も含め、インバウンドのこれからを、4つのポイントでまとめてみました。


ポイント 1 爆買い


ここ1、2年で社会現象とまでなった「爆買い」 は、インバウンドを語る上で欠かせないキーワードとなっています。デパートやディスカウントストアなどの小売店では、これまでの個人消費の冷え込み分を補うばかりではなく、対前年2倍以上の売り上げを出しているところも多いと聞きます。

中国人旅行者によく見られる爆買いですが、

  1. 事前にお土産リストを用意
  2. 日本到着後はスマートフォンで商品を検索
  3. 購入中は携帯アプリで友人・家族と相談しながら商品を決定

といった彼ら特有の行動様式があるのです。

本誌の「インバウント」の項を担当する(株)やまとごころ代表・村山氏は「販売店側は、爆買い側のニーズをくみとり、写真を撮りやすい環境を整えるなど、従来のルールを変えていかないと販売チャンスを失うこともある」と述べている。

これにはうなずかされました。

一般的には無断で商品を写真撮影するのはマナー違反とされています。しかし逆転の発想をすれば、SNS等で写真を投稿してもらえれば、口コミ効果も期待できそうです。

爆買い

爆買いの要因についての説明にも「なるほど」と思いました。村山氏によると、爆買いの背景には免税、円安、流行、国内との価格差、関税、現金の引き下し限度額など、様々な外的要因が関わりあっています。このため、些細な変化で爆買いが突然なくなるという可能性も否定できません。

数年前までの円高を思い出してみると、為替が動けば、ものは「同じ値段」で売れなくなることがわかると思います。2016年は年明けから円高元安が続いていますが、今後の見通しは不透明ゆえ、脱中国依存の取り組みを早めに考える必要もありそうです。


ポイント 2 民泊とゲストハウス


私も東京や大阪でホテルが取りにくかった……という不満をよく耳にします。特に旧正月やイースターなど海外の大型連休と重なった時には、空室をみつけるのが本当に難しくなりますね。

村山氏は、政府や地方自治体の「民泊」に対する規制緩和により、

  • 一般住宅と外国人旅行者をマッチングするairbnb のようなサービス
  • 立地条件のいい外国人を意識したゲストハウス

が今後も増加するだろうと予想しています。

08私も先月、外国人向けにおしゃれに改装したカプセルホテルや、新築のホステルに宿泊してみました。(利用宿泊先:Bunka Hostel Tokyo, 東京銀座BAY HOTEL, First Cabin,豪華カプセルホテル 安心お宿, ArtnShelter) 私が宿泊したところの外国人の割合は25%-70%でした。

このような宿泊施設の多様化は、Booking.com や Hotels.comなどのような、宿と宿泊客のマッチングサイトの需要をますます高めます。マッチングサイトで一番ポイントとなるのはレビュー(利用者からの評価・感想)ではないでしょうか。また宿泊先を探すときは「良い評価」より「悪い評価」の方が気になるものです。

レビューの評価が低いと、値段を下げないと売れず、値段を下げるとトラブルを引き起こしやすい宿泊客が増えやすい、と悪循環に陥ってしまいます。反対に評価が高いと、高めの値段設定が可能となり、旅行者の質も上がるという好循環につながります。

また顧客サービスで重要といわれている「おもてなし」の心ですが、気持ちだけでは伝わらないこともあります。外国人旅行者には英語などコミュニケーションがとれる言語でのサービスも重要でしょう。

余談ですが、私がこれまでのairbnbの利用で、特に印象に残っているのは、イタリア・ミラノでの宿泊です。演劇会社を経営するイタリア人のマンションに滞在しました。彼が合気道をたしなむこともあり、夜中まで日伊文化談義で盛り上がりました。このような体験も旅の醍醐味だと今でもいい思い出として残っています。


ポイント 3 地方


先週、東京の街角で外国人観光客に「これまでどこに行ったのか?」「 今後どこに行く予定か?」と聞いてみました。すると圧倒的にゴールデンルート(東京・大阪・京都)が多く、東京から日帰りで京都に行く強者もいました。

日本に来たからには金閣寺を見ずには帰れないという気持ちでも働くのでしょうか。それに対し、ゴールデンルートからはずれた地名は残念ながら、あまり聞かれませんでした。

村山氏が語る、首都圏と地方における宿泊施設の需給格差の解決策としての地方の可能性

地方は「爆買い」では残念ながら勝負するのは難しいといわざるを得ません。しかし「人」と「自然」という財産があります。訪日外国人旅行者の集客には、この財産を上手く利用することが大切だと述べています。さらにインバウンドが持つ大きなメリットの一つは、これまでは難しかった平日の集客アップが可能となることでしょう。

プレジレントNEXT vol.10地方の観光業の活性化においては、アクセスが重要なポイントとなります。地方空港やクルーズ船の停泊可能な港があるところは、そこが来日の玄関となるパターンも多いようです。

そうした海外からの直接の出入り口がないところは他の地域と連携したり、地域の特性を活かしながらさらに海外にアピールする必要がありそうです。


ポイント 4 訪日旅行者の期待


1月に入ってから、ホテルや旅館、簡易宿泊施設のスタッフの方々とお話をさせていただく機会がたびたびありました。その中で、訪日旅行者と一言で言っても、旅の仕方や日本への期待が様々であると気づきました。

マンガやアニメといったサブカルチャーの影響で日本に興味を持ち始める人々もいれば、伝統的な日本へのあこがれが旅行の契機になっている人々もいます。またビジネスでの訪日も多いでしょう。

一人旅や、友達同士、若いカップル、熟年のご夫婦や子供連れファミリーなど色々な形の外国人旅行者が日本を訪れます。また滞在期間も1週間程度の短期から、数ヶ月、場合によっては年単位などこれもまた様々です。

旅の目的も景勝地の訪問だけではなく、ショッピングや、日本文化の体験、イベントなど様々で、この目的に応じて宿泊地、宿泊施設のタイプも変わってきます。スケジュールも違えば、日本に対する期待度も違います。

村山氏は、外国人旅行者とひとくくりにしてしまうのは、インバウンドマーケティングにおいては得策とは言えないと語る。

ツアーバスインバウンド市場では、多様化する外国旅行者のそれぞれのニーズにあった戦略が必要です。そのためには、かれらの目線に立つことが重要ではないでしょうか。


まとめ


3,4年ほど前は、ほとんど誰も知らなかった「インバウンド」という言葉が、今日では日本の経済を読み解く「キーワード」となりました。

今後2020年には「インバウンド市場」が4兆円市場になるとも言われています。この大きなビジネスチャンスを活かしたい、しかしそのためには単純にドンキホーテのようなディスカウントショップをたくさん作ればいいというものではないでしょう。

ターゲットの期待に合わせたPRや集客を工夫し、これまでとはさらに一味違う魅力的な日本旅行を提案できるかが鍵だと思います。今後の日本のインバウンドマーケティング、期待しています!

来週のブログは多様な外国人観光客のニーズをつかむヒントとなる、インバウンドメディアをとりあげます。お楽しみに。

P.S. 海外のお客様とのやりとりにかかせないがEメール。でも英文メールには今一つ自信がないという方のためにご用意した「英文ビジネスメールが印象アップ!すぐに使えるフレーズ30選」。弊社の経験を元にまとめたオリジナルPDFです。ご興味のある方は、ぜひこちらからダウンロードしてみてください。

参考:プレジデントNEXT (vol.10) マンガ版 2016年「総予測」 (プレジデント社 2015年12月15日発行)

当ブログは2016年7月よりジャパン・ワールド・リンクで更新中!
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